
疲れた夜はお酒、寝る前はスマホ、ストレスがたまればネットショッピング。
忙しい40代・50代にとって、小さな楽しみは大切です。
ですが、それが唯一の気分転換になっていたら少し注意が必要です。
今回は、身近に潜むドーパミン依存の危険性についてお届けします。

ドーパミンは悪者じゃない
ドーパミンは脳内で働く神経伝達物質のひとつで、報酬を予測したり、学習したり、行動への意欲を生み出したりすることに関わっています。
・仕事をやり遂げる。
・運動の目標を達成する。
・新しいことに挑戦する。
そんな前向きな行動にも、ドーパミンの働きは関係しています。

なぜ「もっと」が止まらない?
なぜ私たちは「もう少し」を繰り返してしまうのでしょうか?
「次」に期待してしまう
私たちの行動には、実際に報酬を得た瞬間だけでなく、「次はいいことがあるかもしれない」という期待があるからです。
・ショート動画なら、「次はもっと面白いかも」
・SNSなら、「新しい反応が来ているかも」
・ゲームなら、「次は勝てるかも」
・買い物なら、「もっといい商品が見つかるかも」
・ギャンブルなら、「次こそ当たるかも」
しかも、毎回同じ結果が返ってくるわけではありません。
「次に何が起こるかわからない」からこそ、もう一度確かめたくなる。
これが、「あと1回」「あと1本」を繰り返す理由のひとつです。
では、私たちの身近には、どのような「もう少し」があるのでしょうか?

アルコール
仕事を終えたあとの一杯。夕食と一緒に飲むワイン。休日の晩酌。
お酒を楽しむこと自体は問題ありません。
注意したいのは、「嫌なことがあったから」「眠れないから」と、気分や睡眠を整えるためにアルコールへ頼る場面が増えていくこと。
こんな変化は注意
・以前より飲酒量が増えた
・休肝日を決めても守れない
・一杯のつもりが何杯にもなる
・昼間から飲むようになった
・家族に飲酒量を少なく伝える
・健康への影響を指摘されても飲み続ける
・お酒がないと不安になる
特に、毎日多量に飲んでいる人や身体的な依存が疑われる人は、自己判断で急に断酒するのではなく医療機関へ相談することが大切です。

ニコチン
「仕事の休憩に吸いたい」「イライラすると吸ってしまう」
喫煙には、たばこに含まれるニコチンの依存性が深く関係しています。
ニコチンが切れてくると?
・イライラする
・落ち着かない
・集中しづらい
・強く吸いたくなる
などの離脱症状が現れます。
そこで再び吸うと症状が一時的に和らぐため、「タバコを吸うと落ち着く」と感じやすくなるのです。
この繰り返しが、「やめたいのにやめられない」につながります。
こんな状態は要注意
・起きてすぐ吸いたくなる
・吸えない場所でイライラする
・何度も禁煙に失敗している
・体調が悪くても吸う
・タバコを切らすことが不安

スマホ
今やスマホは、生活に欠かせない道具です。
電話、LINE、仕事、地図、銀行、買い物、ニュース、カメラ。
問題は、「何のために開いたのか分からない」時間が増えていくこと。
時間を見るためにスマホを開いたのに、そのままSNSへ。
LINEを返信するだけだったのに、ニュースを見て、動画を見て、気づけば30分。
そんな経験ありませんか?
「無意識に触る」が増えていない?
・通知が来ていないのに確認する
・数分おきにスマホを触る
・食事中もテーブルに置いている
・テレビを見ながらスマホも見る
・トイレやお風呂にも持っていく
・寝る直前までスクロールする
・朝起きて最初にスマホを見る
一度、「今、私は何をするためにスマホを開いた?」と自分に聞いてみましょう。
目的のある使用と、無意識の使用を分けるだけでも、自分の習慣が見えてきます。

ゲーム
ゲームは、映画や読書と同じように楽しい趣味のひとつです。
問題になるのは、ゲームそのものではなく、ゲームが生活より優先される状態です。
特に、オンラインゲームでは、毎日のログイン・イベント・ランキング・対戦・仲間との約束・アイテム獲得など、「今やらなければ」と感じやすいです。
その結果、「あと1試合」「イベントが終わるまで」「仲間が待っているから」と続けてしまい、睡眠や予定を後回しになることも。
要注意
・睡眠を削ってプレイする
・家事や仕事が遅れる
・家族との時間を減らす
・プレイ時間を隠す
・やめようとしてもやめられない
・ゲームができないとイライラする
・生活に問題が出ても続ける
こうした状態が続いているなら要注意です。

ギャンブル
パチンコ、競馬、競輪、賭けなどのギャンブルには、お金を失う可能性があります。
特に注意したいのが、「負けた分を取り返したい」という心理です。
1万円負ける。「次で取り返そう」と追加する。さらに負ける。「ここまで使ったんだから、今やめたら損」と、また続ける。
こうして、最初に予定していた金額を超えてしまうことがあります。
要注意
負けるだけでなく、過去に大きく勝った経験が、「あのときみたいに、また勝てるかも」という期待につながります。
・生活費に手をつける
・借金して賭ける
・負けた金額を隠す
・家族に嘘をつく
・仕事中もギャンブルのことを考える
・取り返すために賭け続ける
こうした状態がある場合は、「趣味だから」で済ませないようにしましょう。

ネットショッピング
ネットショッピングは、スマホひとつで簡単に買い物ができます。
特に疲れた夜、「今日は頑張ったから」「自分へのご褒美」と買い物をすることもありますよね?
もちろん、ご褒美の買い物自体が悪いわけではありません。
要注意
・届いた瞬間、興味がなくなる
・似た服やコスメを何個も買う
・未開封の商品がたまっている
・カードの請求を見て後悔する
・支払いが苦しいのに買う
・家族に荷物や金額を隠す
・落ち込むたびに買い物をする
・買わないと気分転換できない
こんな状態なら、一度立ち止まってみましょう。
本当に欲しかったのは、そのバッグやコスメでしょうか?
それとも、選んでいる時間、注文ボタンを押す瞬間、荷物が届くワクワク感だったのでしょうか?

気づかないうちに失うもの
依存的な行動で怖いのは、気づかないうちに大切なものを失っていくことです。
睡眠を失う
特にスマホ、SNS、ショート動画、オンラインゲームは、睡眠時間を失いがち。
睡眠不足が続けば、翌日の集中力や気分、体調にも影響します。
お金を失う
ゲームへの課金・動画やアプリの有料サービス・ネットショッピングの小さな買い物・毎日のアルコールやタバコ。
一回の金額は小さくても、積み重なると大きな出費になります。
健康を失う
依存的な行動によって、本来なら健康のために使えた時間まで減っていきます。
・アルコールやニコチンは、体への負担に
・夜更かしによる睡眠不足
・長時間座り続ける生活
・スマホを見続けて運動不足。
人との時間を失う
・家族と一緒にいるのに、ずっとスマホ。
・友人と食事をしているのに、SNSが気になる。
・休日もゲームから離れられない。
大切な人と一緒にいるのに、相手に意識を向ける時間が減ってしまいます。
「何もしない時間」を失う
電車を待つ3分・病院の待ち時間・寝る前の10分・誰かを待っている時間。
少しでも空白ができると、すぐスマホを開いていませんか?
以前なら、ぼーっとする・景色を見る・考え事をする・何もしない。そんな時間だったはず。
何もしない時間をそのまま残しておくことも大切です。
本当にやりたかったことを失う
「時間があったら本を読みたい」
「運動を始めたい」
「旅行の計画を立てたい」
「久しぶりに友達に会いたい」
そう思っているのに、気づけばスマホを見て一日が終わる。
これは、とてももったいないことです。

さいごに
スマホも、お酒も買い物も、楽しむこと自体が悪いわけではありません。
大切なのは、「やめたい」と思ったときに自分でやめられること。
まずは今日ひとつ、無意識に繰り返している習慣に気づくことから始めてみませんか?
「楽しい」に振り回されず、自分で楽しみ方を選べる毎日を取り戻していきましょう。
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